大山北壁八号尾根

2010211日〜14

メンバー:M野先生、I見、T

 

211日 出発
バスで移動。ハンバーガー食いすぎて気持ち悪い。博多から米子までのバスは高いだけあってすげぇー快適だった。

12
日 行者谷で雪上訓練
朝方到着。バスステーション横の飲食店でモーニングセットを食う。500円でかなりボリュームがある。M野先生は1番早く食いきっていた。ほんとに70歳かよ。
米子からまたバスで大山へ向かう。モンベルショップの横の旅館兼銭湯兼飯屋に荷物を預けて大山寺へ行く。参道にも30cmほど雪が積もっている。大山寺から左へ大神山神社の参道を登る。狛犬にも雪が載っていてなんだか面白かった。大神山神社でお賽銭をして無事を祈り、右の登山道を進む。途中から小宝珠越へつながる谷を進み、林道にぶつかってからそのまま林道を進む。すると元谷と砂防ダムの堰堤と視界が良ければ元谷避難小屋も見える。
今日は行者谷で雪上訓練とする。別山谷の右岸を進んだが、もっと小屋寄りの樹間を進んだほうが雪崩の危険が少なくていいと思う。途中で別山谷を横切り、行者谷へ向かう。ここで雪上訓練とコンティニュアスビレイ、スタンディングアクスビレイなどをやる。コンテを体験できてよかった。
今日はこれで終了し、小屋に戻った。α米のカレー雑炊はかなり腹持ちが良かった。

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213
 500起床〜650発〜825八合尾根基部〜1605夏山一般道八号目〜1700六合目避難小屋〜1740元谷避難小屋

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曇り空。元谷避難小屋から別山沢へ出て、その端を登る。以前に大きな雪崩が起きたこともあるそうだ。しばらく行くと、元谷避難小屋からの別のトレースがあり、合流して進むことにする。行者谷方面に六合小屋が見える。そのまま別山方向に尾根っぽい所を進み、別山の基部の黒い壁が見えたところで八合尾根のテールリッジへ取り付くため、沢を横切る。この辺りになると空が晴れてきた。予想外だったのでうれしい。沢のトラバースではふかふかの新雪が深く溜まっており、腰まで埋まる。

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テールリッジから200mほど登ると、ブッシュ混じりの雪壁が見える。右から2本のルンゼがあり、その左にレインクラストした雪壁が見える。一昨日までの雨が、昨日の冷え込みで凍ったのだろう。今回はそのレインクラストを登ることにした。
 ちんたらとビレイの準備をして、雪壁に取り付く。スタカット。もろい部分もあるが、ピックがよく刺さり、気持ちよく登れる。2箇所のランニングビレイで50mいっぱい進む。そこから右へ(八合方向へ)斜面を進む。カチンカチンに凍っている。途中に1つだけあるブッシュで支点を取り、スタカット&ランニングビレイを取りながらのコンテで進む。次第に尾根が細くなってくる。ブッシュが邪魔なので尾根を右の雪壁から巻くこともあった。7号尾根には3PTぐらいが早々と進んでいくのが見える。
 しばらく進むと、最後の岩峰が見えてくる。その手前にはぼろぼろの岩と脆い氷で構成されたナイフリッジが5mほどあり、緊張して進んだ。天候は徐々に曇り空となる。そこから本来は岩峰へ登るのだが、時間がかかるらしいのでレインクラストした雪壁を右上し、そこから雪壁をトラバースして尾根に戻るルートを取った。
 ここからは難所もなく、八合に着いた。T田はすっかり疲れているようで機嫌が悪い。M野さんだけは唯我独尊「握手しろー」と無理やり俺らに握手させ、写真を撮り、ご機嫌だ。
 ここからは一般道を下り、六号避難小屋から行者谷へシリセードで下る。あんまり滑らなかった。

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214
 430起床〜630発〜700取り付き〜901宝珠尾根〜1110上宝珠尾根〜1310元谷避難小屋〜1400発〜1600大山寺
小屋にいるほかの人たちの目覚めが早く、起こされる。まぁよく寝たので構わない。天気は晴れ。今日は宝珠尾根へ向かう。中宝珠へは谷を登るが、どの谷なのか慎重に探す。二俣までは経験のあるM野さんが探し出したが、そこから左俣を進むと言う。地形図的には右俣だと主張するが、「以前はここを進んだ」「他は最後が雪壁になって登れませんよ」というので信用して進む。谷だけに雪が深い。T田はここでも初ラッセルに疲弊し、ブスっとした顔で機嫌を損なっていた。猛ラッセルの末は二俣になっており、右側はお椀状、左側は脆い草が生えた60度ほどの雪壁であった。「間違えましたね」とM野さん。おいおい。予定外であったが、左側の雪壁を進む。個人的に面白かったが、間違えるのはやめて欲しい。そこから上宝珠までえっちらおっちら進む。難所の度にT田がふてくされた顔をする。ガキか。
上宝珠に着くころになるとやっとT田が機嫌を直し、楽しそうにしていた。しかしながらここまでの行程で時間を食いすぎていたので、ここから元谷沢へ懸垂して、その沢の端を走るようにして下った。

反省
・難所(ナイフリッジなど)を何とも思わず、進んでしまうことがあった。もっと考えて行動しようと思う。
感想
・レインクラストした雪壁は適度に硬く、登りやすかった。最高。
・適度な恐怖が堪らなく気持ちよかった